携帯電話関係の仕事をしているので、ちょっと未来予測をしてみます。
今から2年後、2008年の社会はどうなっているのか。携帯電話サービスを中心に予測してみます。予測とはいっても、2年後はすでに各企業の実行計画に上っていることがらなので、かなり現実的な予測です。
1)携帯電話の使われ方 ー 現在第3世代(3G)と呼ばれている通信方式ですが、それでもデータ通信速度は下り2Mbps、上り384kbps。それが2年後には、WiMax 搭載なら50Mbps前後、HSDPA搭載でも10Mbps前後の通信速度が得られます。言い換えると、家庭のPCでADSLを使ってインターネットにアクセスしているように、携帯電話からでも同じような通信速度が可能になります。つまり、どこにいても携帯電話さえつながれば、いつでもブログに写真をアップしたり、閲覧したりすることが、より快適にできるようになります。今でもEDGE card やFOMA cardを使えばノートPCでそれは可能ですが、ちょっと遅いですよね。
また2年後の携帯電話の画素サイズは今のPCと同じXGA(1024X768ドット)になるので、ホームページ閲覧には困りません。ただし、対角画面サイズはせいぜい8cmなので、ちょっと小さいかも。
2)携帯電話の応用 ー 通信速度がそこまで速くなると、いろいろな機器のゲートウェイとして使われるようになります。今、携帯電話を車の助手席ナビとして活用するサービスがauで始まっていますが、2年後は、本物のカーナビが携帯電話の機能を内蔵し、あるいは、携帯電話と無線で接続され、ナビに必要なデータをリアルタイムでダウンロードすることができます。
iPod は iTunes Music Store から PC や Mac経由で楽曲を購入、ダウンロードしますが、2年以内に、iPod そのものに携帯電話の機能が入っているでしょう。1曲あたり3MB程度の容量があるため、現在の3Gネットワーク経由で購入すると、たとえWIN サービスを使っていてパケット代が定額でも、通信完了に時間のかかることは避けられません。
3)携帯電話の新しいサービス ー 1)でも書きましたが、WiMax が搭載されると、そのサービス範囲内では、IP-phone としてのサービスになるため、基本的に音声通話は定額になります。パケット通信も通信容量の上限を決めて定額になるでしょう。auのWIN の高速版だと思えばよいでしょう。 IP-phone になれば、海外への国際電話も料金を気にすることなくかけることができますね。
4)携帯電話とその他の機器との接続 ー 今はUSBとかBlutooth を使っていますが、2年後は、Wireless USB になります。USBの高速性(480Mbps) を保ったまま、PCなどと無線で接続できます。
ここまで必要なの、という疑問はあります。ここに社会資本や技術、人的資源を投入するなら、もっと喫緊の課題に振り向けるべきではないか、とも思います。例えば、地球温暖化防止技術の開発など。
技術の進歩は生産性の向上をもたらし、今までは社会の豊かさにつながってきました。しかしそれが地球温暖化に拍車をかけてきた面もあるわけです。
このバランスをどうとっていくかは、今後の企業市民が真剣に考えるべき課題ですので、別の機会に論じたいと思います。